ドラクエ7冒険記 <さくさくDQ劇場

FILE:42「呼ばれたらハイお返事」
「フォロッド城へようこそ!…と言いたいとこだけど、今この国は大変な事になってるんだ。だから普通の人はお城へは入れないんだ。ごめんね」
はあ。
いつまでもフォーリッシュにいても仕方ないという事で、噂のフォロッド城に来てみたんだが。いきなり門番の一人に気さくに追い返されてしまった俺達だった。
もう一人の門番も、
「城に入っていいのは貴族の方か、城へ働きに来ている者。 あとは兵士や傭兵だけだ。それ以外の者は城に入れるわけにはいかんな」
と言うだけで通してくれない。つまり、俺達はこの城に雇われなきゃ中に入れないって訳ね。


ここフォロッド城はまるで要塞のような造りになっている。城をぐるりと囲む外壁は砦を兼ね、外から兵士の詰め所、休憩所に行く事が出来る。結局傭兵に志願することにした俺達は、休憩所にいる一人の兵士にその旨を伝えた。すると、俺達の実力を計るためテストを行うと言われ、そのフォロッド兵と戦う事になった。実力のない者は傭兵にしてもらえないらしい。
「4人まとめてかかってこい」とか言われたので遠慮なくボコりにかかる俺達。ちなみに相手は一人だ。まったくナメられたもんだよな。
…しかしこの兵士、とんでもなく禍禍しいデザインの鎧を着ている。なんかトゲトゲしてるし、色なんか真ん中から半分が黒、半分が赤だ。それ城で支給されてる装備なんですかアナタ。悪いけど、あまり人間と戦っている気になれないぞ。
キーファなんか、兵士が一回転して痛恨くらわせてきた時
「さ、さっきの見たか?魔物ってとんでもないことしやがるな
とか言ってきたし。間違えるのも無理はないけど一応人間だっつーの。

そして見事兵士を打ち負かし、俺達は晴れて傭兵の仲間入りを果たした。当然だ。
って別に嬉しくもなんともないけど、この世界を救うためには仕方がない。
「なんだかなしくずし的に傭兵になっちまったけど、これで良かったんだよな」
お前の親父が知ったら泣くだろうなキーファよ。
「傭兵なんて呼び方、このあたしには似合わないけどガマンしてあげるわよ」
安心しろマリベル。ここにいる誰一人にも似合ってないから。
「なあアナゴン、傭兵って何だ?オイラよくわかんないや」
黙れ。


傭兵にはなったものの、今は仕事がないというので城をぶらぶらする事になった。当然家捜しも兼ねてだ。グランエスタード以外の城を漁るなんて初めてだからワクワクだぜ。
国が存亡の危機を迎えているというだけあって、城の中にも緊張感が漂っていた。兵士達はピリピリしながら見回りの任につき、使用人達は不安を口にせずにはいられない。
そんな中、あのからくり兵に似た機械が何の感慨もなく床を這いまわっているのが所々で目についた。汚れた場所を自分で見つけ勝手に掃除するからくり「ゼボット3号」というものなんだそうだ。そういえばフォーリッシュでも見かけたな。

やがて王の間に着いたので、俺達は王様に挨拶をした。
「ここへ来れたという事は、そなた達が先ほど傭兵に志願したという者達だな。本来なら旅の者の力を借りるなど王家の恥と言われても仕方がない事だが……。今この国が謎のからくり兵団の侵略をうけている事は知っておろう?わしはどのような手段を使おうともこの国を守らねばならぬのだ。そこで……
 おお、そういえばまだそなた達の名前を聞いていなかったな」

「私はマリベルよ。よろしくね王様!」
「オレはキーファ。キーファ・グランといいます」
「おいらはガボっていうんだ。おいらとなかよくしてくれ」
「そなたは…ふむ、アナゴンと申すか」
まだ言ってねーよ!!エスパーかお前は!怖えーなこの王様。
「この国を守るため、そなた達の力を貸してくれるな?」
…エスパーに逆らいません。
「うむ、かたじけなく思う。そなた達の役目についてはトラッド兵士長に聞くがよい。そなた達の働きに大いに期待しておるぞ!では下がってよい」
その時、一人の男が王様の前に現れた。
「兵士長トラッド、ただいま戻りました」
フォーリッシュの砦で会ったあのおっさんだ。そのまま王様と話しはじめる。
「おお、トラッド兵士長か。どうであった?フォーリッシュのほうは」
「はっ…。依然からくり兵達との戦いは続き、兵士達や町の民の疲れも限界に達しており、このままでは…」
「なるほど…。状況はあまり芳しくないようだな」
「はっ…。わたしどもの力が足りずに申し訳ありません」
「よい。まだ我々は奴らに敗れたわけではない」
「ハッ!早急に作戦を練り反撃に出るかまえであります」
「うむ…。ついては本日また新たに傭兵を数名召抱えた。彼らに指示を与えそなたは少し休むがいい」
「ハッ!失礼いたします」
…やっぱり「ハッ!」は規則なんだな。とかぼんやり考えながら聞いていた俺だ。

王様との話が済んだトラッド兵士長は俺達の前に立つと、
「傭兵の諸君。後ほど兵士詰め所まで来てほしい。諸君らをまじえて作戦会議を行いたい。頼んだぞ!」
と伝えて去っていった。それを聞いたキーファは
「作戦会議か。忙しくなるぞアナゴン」
と、どこか嬉しそうだ。そういえばこいつ、前に自分の城の会議からつまみ出された事があったんだっけなあ。ひょっとしてお前にとっては王子様気取るよりも、よその城で傭兵やってる方が幸せだったりしてな。
まあ確かに、今までにないシチュエーションだ。俺もちょっと新鮮さを感じている。
一方マリベルはといえば、
「一応あたしたちも傭兵なんだから、言う事を聞かなきゃダメよね」
とあまり乗り気ではない様子だ。こいつが命令を素直にききたがる奴じゃないことはよく知ってるから特に何とも思わないないけど。
そしてガボは相変わらずガボなのだった。
「オラむずかしい話はよくわかんなかったけど、からくり兵をやっつければいいってことだろ、アナゴン!」
うんその通りだヨ!でもどうしていつも俺に振るんだよ。
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