翌日。問題も解決したしたらふく喰って飲んだし、思う存分感謝されまくった(なんか皆に「救世主サマ」とか呼ばれちゃってすっかりイイ気分)のでもう帰る事にした。
村は昨夜の事が嘘だったように、すっかり落ち着いていた。俺達は村人達に最後の挨拶をしてまわる。
「パミラ様の言う事はやはり正しかったぞい。もし炎の山が爆発しとったらこの大陸なぞふっとんで無くなったかもしれん。今ここにこうしておられるのも、パミラ様とお前さん方のお陰じゃ!礼を言うぞい」
通りすがりのじじいにもここまで感謝される俺達。まあ、それだけの事はやったからな。パミラの信用も回復したし、これで全て良しってカンジだ。
「だって炎の山が爆発したら、あたしも皆と一緒に死んじゃうじゃない。そんなのやだもん」
…あのなあ。せっかく俺が無難にまとめてるのに本音さらすなマリベル。俺もちょっと思ってたけど。
パミラ婆さん家に行った。
「おぬし等には本当に世話になったからな。何か礼をせねばと思ってな。わしに出来る礼はないかと、ちょっと占っておったところじゃ」
やりー!
やっぱしあれだけ働いて無報酬ってのはないよな普通。さっすが分かってるぜ婆さん♪
「でな、ひとつだけあったんじゃよ。わしに出来る礼がな。これを受け取ってくれ」
といってパミラ婆さんが差し出したのは、青い石版のカケラだった。
なーんだ。俺は金とか金とか、あと金とかそーいうのを期待してたんだけどなあ。今回あんまし戦ってないから手持ち少ねーんだよなあ。
「なんぞ占いの役にたつかと思って持っておったものなのじゃが…。その石版はわしよりおぬし等にもたれたいようじゃ。わしの占いは当たるでな」
あー。大当たりだよ婆さん。大したもんだぜまったく。
「まあ何かあったら出来るだけ力になるから、たまにはカオを出しとくれ」
最後に、昔はパミラといい仲だったらしくて俺様びっくり(見抜いていたマリベルにさらにビックリ)の長老に挨拶しに行った。
「おお、おぬし達か!いや、本当におぬし達にはなんと礼を行ったらよいやら。わしが素直にパミラの予言を信じておればもっと打つ手もあったのじゃろうが…。結局おぬし達に全てを押し付ける形になってしもうた。今となっては何故炎の山にあのような恐ろしい魔物が現れたのか解らぬが……。おそれはわしらの炎の神への感謝の心が足りなかったせいなのかもしれん。」
…結局行き着く結論はそれなんかい。
その信仰心のせいでパミラの予言を信じられなかったんだろうが。分かってんのかなあ、本当に。
「これからは今以上に炎の神を崇めて暮らしていく事にしようと思うとる。もう一度何か起こった時はおぬし等がここにいるとは限らんからな。わしらの村はわしらが自分の力で守れるようにならなくてはいかんのじゃよ。おぬし達は気がねなく、自分達の旅を続けていてほしいのう」
んーまあ、そのつもりだけどな。
かなり心配だけど、あんな痛い目みたんだ。少しは融通の利く村に生まれ変わる事だろう。
さあ、俺達のすべき事は全部終わった。
エスタードに帰るとしようか。
俺達は、神殿内部の台座の部屋に無事戻って来た。つい今までエンゴウにいたので、急に空気が切り替わってなんか妙な気分になる。前回もそんな感じだったけど。
そして前回と同じように、ぼんやりとキーファがつぶやいた。
「う〜ん…。火山が爆発しなかったんだから、あの村はあれで良かったんだよな。…」
その後何かが起こらなかったとも限らないけど。とにかくやるだけの事はやったはずだぞ。俺達は。
「…って事は、これで世界にまた新しい島が出来てればいいわけだな…。城の人間達ならもう新しい島が現れたかどうかも知っているかもしれない。よしアナゴン!すぐに城に戻って確認してみようぜ!」
…そうか。前のウッドパルナみたいに、俺達が救った島が現世に蘇ってるかもしれないのか。
てなわけで俺達はグランエスタードの城下町へ。街の人間の反応を見ると、エンゴウの島が現れたかどうかは解らなかった。やっぱ城の人間に聞くのが一番か。
と城に入ろうとしたら、橋の見張り兵がキーファを見るなり変な声をあげたのだ。
「キ……キーファ様!?」
キーファは条件反射で即座に謝り出す。
「ご……ごめんごめん!何日も城を空けちまって……。すぐに城に戻るよ」
「い…いえ。私も色々とお話は伺っております!お…お城にて王様がお待ちかねです!さあどうぞお急ぎ下さい!」
……?
俺達3人は同時に首をかしげた。…なんかいつもと様子が違くねえ?
「なんだあ、親父が待ってるって?あのじいさん、本当に親父になんか言ってくれたのかな?」
ああ、そーいえばガケじいが「ちゃんと説明しておくから城の事は任せろ」とか言ってたよなあ。
あいつが何か変な事言って王様怒らせたんじゃねーのか。
やだなー行くの。
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