ドラクエ7冒険記 <さくさくDQ劇場

FILE:4「そしてその目で確かめましたか」
疲れた様子の王様と別れ、俺は城の中をぶらぶらする事にした。
それにしても相変わらずの平和ぶりだ。さっきも言ったが城とはいってもどこか穏やかな雰囲気につつまれていて、内外に見張りの兵士が配置されてはいるものの、彼らに緊張感というものはない。それどころかあのダメ叔父に「持っているだけで金が溜まる財布」とやらを売り付けられた間抜け兵士がいた。ていうかあのおっさん、サギまでしてんのかよ。
何故ここまで徹底的に平和でいられるのか。それはこの世界には、自然の脅威以外に人々の身を脅かすものが存在しないからだ。なんせ国の抱えてる問題がホンダラとキーファだってんだから、その平和っぷりは相当なもんだと分かってもらえるだろう。はっきりいって、見張りの兵士なんかいなくたって何も問題はないのだこの城は。

リーサ姫の顔を見に行った。キーファの妹で、ブラコン気味だが心の優しいお姫様だ。
キーファの事で王様に呼び出されたことを謝られた。あんたが謝る事でもないだろうに、兄貴と違ってしっかりした娘だよな。
「あなたは信じる?世界はこの大陸以外、海ばかりだってこと。お兄様は信じたくないのよ。私も同じだわ。そうなのよ、お兄様は今、夢を探しているの」
夢、ねえ。
その夢に俺を巻き込んでくれるなってカンジだけどな。
「そういえばお兄様、アナゴンに会いに行くって言ってたような…
なんだ。キーファは俺ん家に行ったのか。入れ違いだな。

あ、キーファといえば預かった佃煮。誰かに渡さなきゃなあ。
そう思った俺は城の厨房に入った。するとそこの地下に、メガネを落として困っているじじいがいたので見つけて渡してやった。そしたらじじいは御礼だといって、俺にとある伝説を話して聞かせた。
「今からはるか昔、神と魔王のそれはそれは激しい戦いがあったそうじゃ。戦いは何十年、いや何百年も続き、ついに神は魔王をほろぼしたとされておる。だから今のこの平和があるというわけじゃ」
ふーん。で、その神ってのは今どこに居るんだよ。
「ふあっふあっ!あくまでお話じゃからのう」
このじじい!そんなつまらん話が礼かこの野郎。腹立ったから壷か何かをぶつけてやりたかったが、さっき全部割っちまったよ。
あーあ、時間の無駄だった。俺は結局キーファに直接佃煮渡さなきゃいけないのか。


なんか疲れちまった。もう家帰ろう。
最後にふらっと呑み屋に寄ったら、カウンターにダメ叔父ホンダラがいた。昼間っからさっそく酔っぱらってやがる。
しかも店のバニーを口説いている。何やら「温かい石」とかいうアイテムで釣ろうとしているようだ。馬鹿か。そんなもんで女がその気になりゃあ誰も苦労しねえっての。
奴は俺に気付き、
「お前からもこのコに、俺のミリキってやつを言ってやってくれよ」
ときた。消えさらせこの身内の恥が!ねえよそんなもん。海ヘビみてえな面して何ぬかす。
あー馬鹿馬鹿しい。さっさと帰るか。


家に帰ったらお袋が、キーファがさっきまでここに居たと言う。やっぱり入れ違いか…。
早く佃煮渡さないと匂いが俺に移っちまう。面倒だけど会わなきゃな。でもまた城に行くのもなあ…。
そう考えつつ街の中をブラブラしてたら、港にいた男にキーファからの伝言を受け取った。
「いつもの場所で待ってる」
と。

…え、どこだっけ。
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